深センの土砂崩れ、85人が依然不明 建設残土が崩壊
(CNN) 中国南部の広東省深センにある工業団地で起きた大規模な土砂崩れで、現場には発生から一夜明けた21日も約3000人が出動して捜索救助活動を続けた。国営新華社通信によると、85人がまだ行方不明になっており、救助されたのは7人にとどまっている。
土砂崩れは建設工事で出た残土や廃棄物を積み上げてあった山が崩れて発生。工業団地の建物が巻き込まれて倒壊した。
深センの当局によると、病院には少なくとも16人が運ばれ、3人が重傷となっている。
建設残土の積み上げにかかわっていた業者は、1月の時点で市当局に対し、安全上の懸念があると告げていたとされる。
国営メディアの報道によると、同地の光明新区開発プロジェクトに伴って大規模な建設残土が発生。年間100万平方メートルの残土が投棄され、新しい廃棄場の建設が急務になっていた。同地はかつて採石場だったことから、土壌浸食の問題も浮上していたという。
土砂崩れの被害面積は38万平方メートルに及んでいる。地元住民は新華社の取材に対し、何百台ものトラックが毎日のように残土を投棄していたと証言した。
河南省から来ていたという出稼ぎ労働者は、自分の両親や子どもたちや親類ががれきの下敷きになっていると話し、「40回以上も電話をかけたがつながらない。朝家を出た時はみんな元気だったのに、午前11時40分ごろ戻ってみると、家が埋まっていた」と悲嘆に暮れた。