イラク軍が要衝ラマディに進攻、中心部奪還へ
5月に入り、激しい戦闘の末ISISに制圧され、数万人の市民が避難した。イラク軍が撤退した後、米国のカーター国防長官はイラク軍部隊に「戦う意志」が欠けていたと批判し、アバディ・イラク首相らの反発を招いていた。
カーター長官は10月、議会に対ISIS戦略を示した際に3つの重点として、特殊部隊による急襲作戦、ISISが「首都」と称するシリア北部ラッカとともに、ラマディを挙げていた。
イラク軍当局者は、22日の作戦でISISの戦闘員少なくとも20人を殺害し、車両十数台を破壊したと述べた。イラク側の死者には言及しなかった。
イラク国防省の当局者2人が語ったところによると、ISISは市民を「人間の盾」にしているため、民間人の安全への懸念から作戦の進展が遅れる可能性もあるという。
イラク軍は先月以来、ラマディ市民に進攻を予告し、避難を呼び掛けるビラを散布していた。しかし市民らは、ISISによる監視強化や脅しのために「逃げ出すのが難しい」と訴えていた。