ロシア旅行会社、内戦のシリア観光を企画 「前線」見学も
ロシアはアサド政権にてこ入れを図るため軍事介入に踏み切り、空爆で過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点破壊を進めている。
同社長は内戦下にあるシリア人はお金に困っており、観光客に宿泊施設を安価に提供するだろうとも予想した。
メガポリス社はツアーを実現させるためシリアのホテルや交通サービス業者と既に接触を開始したともされる。ただ、ロシア連邦政府の観光局はインタファクス通信に対し、同社から事業認可の申請は受けていないと指摘。同局の法務部門責任者は申請していないのでツアーを売り出すことは出来ないとも述べた。
インタファクス通信はまた、ロシアの旅行業界団体の広報担当者の話として、戦闘地帯へ観光客を送り出すことはロシアの法律に抵触していると主張。企業は観光客の身の安全を保証出来ないと述べた。
ロシア紙イズベスチヤは昨年、メガポリス・クロルトと名乗る企業がウクライナ政権軍と親ロシア派武装勢力がにらみ合うウクライナ東部への観光ツアーを企画したと報じたこともある。同社とシリアへのツアーを準備しているメガポリス社との関係は不明。
国連の推定によると、シリア内戦による住民の死亡者は25万人以上で、国内避難民は約760万人となっている。