香港政府トップ、象牙取引の全面禁止を宣言 批判受け
アフリカ諸国は慢性的な象牙の密猟行為対策に追われている。牙を狙って殺される象は毎年数万頭に及ぶとされる。犠牲となる頭数が現在の割合で進めば、野生のアフリカ象は約30年内に絶滅するとの見方も出ている。
象牙の主要市場は中国大陸で、富を象徴する奢侈(しゃし)品として一部の消費者に買い求められている。
ただ、中国政府は近年、野生動物の製品購入を中止させるキャンペーンを打ち出し、象牙取引も締め付けている。英国のウィリアム王子は中国の国営テレビに出演し、子どもたちに最後の象、サイや虎が死ぬ悲劇を伝えないようにしようと呼び掛けたことがある。
米国のオバマ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席は昨年、米国で首脳会談を行った際、猟の賞品用としての象牙輸入を中止させる計画も明らかにしていた。両首脳は象牙の国内取引を阻止する重要かつ時宜を得た努力を行うことでも一致していた。