タリバーンと戦った11歳少年、銃撃され死亡 アフガン
(CNN) アフガニスタン南部ウルズガン州で警察部隊の先頭に立って反政府勢力タリバーンとの戦闘に加わった11歳の少年が、タリバーンに銃撃されて死亡した。地元の治安当局者が明らかにした。
おじで警察幹部のムラー・サマドさんによると、昨年、サマドさんが管轄する同州ウルズガン地区がタリバーンに包囲され、おいのワシル・アフマド君(11)が戦闘の指揮を執ったという。包囲を突破した後は州都タリンコートに脱出し、ワシル君は学校に通い始めていた。
州当局者によれば、ワシル君は今月1日、タリンコートの市場でバイクに乗った集団に銃撃され、搬送されたカンダハルの病院で死亡した。
タリバーンは同日、犯行を認める声明をウェブサイトに掲載した。
おじのサマドさんによれば、ワシル君の父親もタリバーンとの戦闘で命を落としていた。ワシル君は「父親の敵を討ちたい」という理由で1年ほど前からサマドさんにライフル銃や機関銃などの使い方を教えてもらっていたという。
ワシル君が指揮を執ることになったのは、昨年夏、ウルズガン地区がタリバーンに包囲され、サマドさんや部下の数人が負傷したためだった。
ワシル君は自宅の屋根の上から機関銃を撃ち続けたという。「おいは計43日間にわたって指揮を執り、我々は包囲を突破した。こちらはたった75人で数百人のタリバーンと戦った」とサマドさん。