ジカ熱で視覚障害の可能性も、新生児全員に検査を勧告
乳児の目の検査では、網膜の視覚を司る黄斑(おうはん)の領域などに病変が確認され、将来的に視力に重大な影響を及ぼす恐れがあるという。また、脳に信号を送って見た物を認識するための視神経にも損傷が見られた。
ジャンポル氏は、「ウイルスがまだ存在しているのかも、将来的に影響が出るかどうかもまだ分からない。網膜の損傷が確認されたことは重大だが、これからまだやるべきことがたくさんある」と強調する。
ジカ熱に感染した疑いのある乳児は、たとえ小頭症の症状がなくても、全員に目の検査を受けさせる必要があると専門家は勧告する。しかし中南米の多くの地域では眼科の専門知識をもつ医師は限られ、検査の徹底には困難が予想される。
サルバドールの病院では乳児の耳の病変なども見つかっているといい、母親が妊娠中にジカ熱に感染した可能性がある乳児は経過観察の必要があると専門家は指摘している。