ベイルート郊外に長大な「ゴミの川」 行政が機能せず
この中でロシアへのゴミ輸出計画を提案した英国企業と契約した際は、事態解決の道筋も見えていた。しかし、計画はロシア側と合意した最終期限までの書類手続きが終わらずご破算となっていた。輸出計画に代わる方策は現在ないという。
レバノンのゴミ処理危機は同国で続く政治的な沈滞に起因する数多い問題の1つとなっている。同国は広範な宗派勢力を抱え、政治的権限などは各宗派間で比例して分け合う慣例が定着している。
議会では各派間の対立が続き、2014年の5月以降、新たな大統領を選出出来ない事態となっている。水道や電力供給のサービスも悪化し、汚職の告発も多発している。
レバノンはまた、内戦下にある隣国シリアから退避してきた100万人以上を救援する負担も抱えている。