ベイルート郊外に長大な「ゴミの川」 行政が機能せず
ベイルート(CNN) レバノンの首都ベイルート郊外のジュディデ地区で数百メートルに渡ってゴミの袋が積み重なり、「ゴミの川」を思わせる奇怪な光景が出現した。
ベイルート市当局が昨年7月、代替地も確保せず、主要なゴミ処理場を閉鎖したことの後遺症となっている。これ以降、市内の路上にゴミの袋が堆積し始め、業を煮やした住民らが抗議活動を起こし、軍兵士が派遣される騒ぎも起きていた。
「ゴミの川」は4カ月前、複数の住宅用建物近くの場所を間に合わせのゴミ捨て場としたのがきっかけだった。行政当局が対策を打ち出せない中で、ゴミ袋が増え続ける結果となった。
周辺住民は悪臭や不快な光景に悩まされる他、有毒物質が原因の目の痛みなどの健康障害を懸念。降雨の場合、有毒物質が地下水に染みこむことも心配している。猛暑が続く夏になれば問題がさらに悪化することへの不安も抱えている。