放射性物質積んだ車両盗難、政府が警戒呼びかけ メキシコ

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メキシコで、輸送中の産業用X線装置が盗難に遭った

メキシコで、輸送中の産業用X線装置が盗難に遭った

(CNN) メキシコで放射性物質を搭載した産業用X線装置が輸送中に盗まれる事件があり、同国国家原子力安全保安委員会が警戒を呼びかけている。

同委員会によると、X線装置は2月27日、ピックアップトラックで輸送中にケレタロ州で盗難に遭った。

犯人の狙いが放射性物質にあったのか、それともたまたま盗んだトラックにX線装置が積んであっただけなのか、同委員会は明らかにしていない。

28日に連絡を受けた同委員会は、国内の6州と連邦高速道路警察に連絡を取り、警戒を促した。

産業用X線装置はパイプラインの溶接部の弱体化といった構造問題を発見するために使われる装置で、放射性物質のイリジウム192を使ってガンマ線を照射する。至近距離でこのガンマ線を浴びたり、保護シールドが解除されたりすれば、死者が出る恐れもある。

同様の装置はイラクでも行方不明になる騒ぎがあり、飲料水の汚染や放射性降下物をもたらす「汚い爆弾」の製造に使われかねないとして懸念が高まった。しかし事件が大きく報道されると、盗まれた装置は無傷のまま警察署の近くで見つかった。

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