オバマ米大統領、カストロ議長と会談 「禁輸はいずれ解除」
ハバナ(CNN) オバマ米大統領は21日、訪問先のキューバでラウル・カストロ国家評議会議長と会談し、経済面の関係をさらに強化していく考えで一致した。米国がキューバに科してきた禁輸措置について、オバマ大統領は「最終的には解除される」と明言。ただしその時期は分からないと述べた。
両首脳は首都ハバナ旧市街の革命宮殿で、1時間にわたり会談した。
カストロ議長は会談後の共同会見で、キューバの経済発展に向けた努力は進んでいるが、米国との間にある最大の障害は禁輸措置だと指摘。オバマ政権による制裁緩和は不十分だと主張した。
オバマ大統領はこれを受けて、禁輸はいずれ全面的に解除されると述べ、「我々が進めている政策は私の退任後も続く。それが必然的な流れだからだ」と語った。
カストロ議長は会見での質疑応答に不慣れな様子がうかがえたものの、政治犯の収監をめぐる質問にも答えるという異例の柔軟姿勢を示した。ただその答えでは、キューバに政治犯など存在しないとの立場から、「政治犯のリストを示してくれればすぐに釈放する」と主張。オバマ大統領との認識の違いが改めて浮き彫りになった。