中国の死刑執行、昨年は数千人規模 国際人権団体
香港(CNN) 国際人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは7日までに、中国で昨年執行された死刑は数千人規模に達するとみられると報告した。入手し得た情報に基づく推定数字としており、同国では毎年数千人が死刑判決を受けているとも推測した。
同団体は先に、世界規模での死刑執行状況に関する年次報告書を発表し、昨年は少なくとも1634人が死刑に処されたとし、前年比で50%以上の激増を示したと伝えていた。
ただ、報告書には中国の数字が含まれていなかった。同国政府が過去に明らかにした数字が実態を大きく下回っていたことへの懸念がその理由となっていた。中国での死刑執行は他国をはるかに上回る件数になっているとの見方がある。
米コーネル大法科大学院の死刑問題研究グループによると、中国で2014年に死刑となったのは推定で少なくとも2400人。住民56万2500人当たり1人の計算となる。
アムネスティの中国担当調査員はCNNの取材に、中国の死刑執行を取り巻く状況は非常に不透明と指摘。矛盾点の1つは、死刑が犯罪の抑止力になるとするなら全ての死刑判決が公にされるべきだが、国営メディアなどの執行に関する報道は減少していると主張した。