キャメロン英首相、租税回避地での株所有認める
(CNN) 世界各国の政治家や著名人らによるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を示した通称「パナマ文書」をめぐり、キャメロン英首相は、亡父がパナマで設立した投資ファンドから利益を得ていたことを認めた。CNNの系列局ITVが首相との独占インタビューで伝えた。
キャメロン首相によれば、サマンサ夫人と2人で投資ファンドの株を5000株保有していたが、首相就任前の2010年1月に約3万ポンド(現行レートで約460万円)で売却したという。
キャメロン首相は「配当金については(英国に)所得税を納めている。売却益はいくらかあったが、非課税枠を超えていなかったので税金は納めなかった」「できるだけ過去、現在、未来についてはっきりさせたい。率直に言って、隠さなければならないものは何もない」と述べた。
パナマ文書の分析を行った国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)によれば、首相の亡父イアン・キャメロン氏は自らの所有するブレアモア・ホールディングス社の英国での納税を逃れるため、タックスヘイブンの会社の設立などを手がける中米パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」を利用したという。
4日に質問された際には、キャメロン首相は「私は株とかオフショア投資会社とかオフショアファンドとかそういったものは何も所有していない」と述べていた。