中国、南シナ海の軍事拠点を拡大 米国防総省
(CNN) 南シナ海の領有権が争われている複数の島で、中国が急ピッチで軍事拠点を建設し、この地域における軍事的なプレゼンスを大幅に拡大していることが衛星写真から分かった。米国防総省が13日に発表した中国の軍事力に関する年次報告書の中で明らかにした。
この報告書は米連邦議会に提出されたもの。南シナ海で占拠する拠点7カ所で、中国が過去2年間に約1300ヘクタールの土地を新たに造成したとしている。
こうした人工島のうち3島では、アクセスを向上させるため水深の深い航路を掘削して作り。新たに港を造成したり天然の港で浚渫(しゅんせつ)作業を行っているほか、大型の船舶が入港できるように停泊地を新たに建設しているという。
こうした拠点のうち最大の3カ所では、いずれも約3キロの滑走路が設置される見通しだという。
報告書ではまた、中国が昨年、自国の海洋権益を追求する中での緊張激化を許容する意向を示したと言及。この数日前には、領有権が争われている島の12カイリ以内に米海軍が駆逐艦を派遣したことを受け、中国の戦闘機が緊急発進していた。