タイ、人気リゾート島が立入禁止に 観光客増え環境悪化
タイ・バンコク(CNN) 美しいビーチで観光客に人気のあった同国南部のタチャイ島が、無期限で観光客の立ち入り禁止となった。タイ国立公園当局が17日、CNNに明らかにした。観光客が増えすぎて生態系が著しく破壊されたためと説明している。
タチャイ島は国立公園に指定されたタイ南部シミラン諸島の北端にある。真っ白なビーチは「タイのモルディブ」とも呼ばれ、ダイビングスポットとしても人気があった。
国立公園野生動植物保護局の担当者は、ゴミや食べ残しの放置に加え、ツアーボートから海に流れ込むガソリン、サンゴ礁の破壊といった問題が起きていると説明。原因は観光客の増えすぎにあるとした。
「これほど小さな島なので、受け入れられる観光客は1日に数百人程度」「それなのに(1日に)2000人近く来たこともあった」と担当者は話す。
タチャイ島は観光拠点プーケット島の約137キロ北西にあり、島内に宿泊施設はない。訪れる観光客はほとんどが日帰りだが、テントに寝泊まりする泊りがけのツアーも運行されていた。
当局者によると、間もなくモンスーンの季節に入り、シミラン諸島のほかの島や沿岸部の国立公園も立ち入り禁止になる。