エジプト機の捜索続く 墜落直前の状況説明に食い違いも
これに対してエジプト国営航空管制サービス会社の幹部は国営メディアのアハラムに対して22日、同機は方向転換も急降下もしていなかったと説明。3万7000フィートの高度を保ったまま針路をそれることなくエジプト領空に入り、約1分後にレーダーから消えたとしている。
エジプト航空のアデル氏はこの矛盾について24日、「決定的な情報はブラックボックスから引き出せる。だがまだ回収はされていない」と語った。
捜索が行われている海域は最大で約3000メートルもの深さがあり、エジプトの潜水艦やフランスの潜水艇も出動してデータレコーダーの捜索に全力を挙げている。
捜索活動は時間との戦いだと航空専門家のジャスティン・グリーン氏は解説。「もし30日以内にブラックボックスを発見できなければ、音波信号が発信されなくなり、発見は相当困難になる」と指摘した。
物理的な証拠がない中で、墜落原因を巡っては爆弾や機械の故障、操縦ミス、さらには故意に墜落させた説などあらゆる憶測が飛び交っている。現時点で犯行声明は出されておらず、これまでの捜査でも乗員や乗客に不審者は見つかっていない。