臓器売買で5人逮捕、有名病院だまし摘出させる インド
(CNN) インドの首都ニューデリーの警察は6日までに、ヒトの腎臓を違法に売買した疑いで5人を逮捕したことを明らかにした。犯人らは市内でも最高級の評価を得ている私立病院に偽の書類を提出し、正当な移植手術に見せかけて臓器の摘出を行わせていた。
CNNの系列局が報じたところによると、犯人グループは貧しい人々に腎臓の買い取りを持ち掛け、親類に腎臓を提供するとしたうその書類を病院に提出して摘出手術を行わせていたという。買い取った腎臓は値段を大幅につり上げて臓器の闇市場で売却したとみられる。
ニューデリーの警察幹部は、腎臓の売却について4~5カ月の間に5件確認していると説明。「どれほどの金が動いているかは不明だが、臓器の受取人を突き止めるべく、書類を詳しく調べているところだ」と述べた。
同幹部によれば、警察は臓器密売グループの一斉検挙を目指し、コルカタ、チェンナイの2都市でも強制捜査を実施したという。
摘出手術を行っていた病院の親会社は報道陣に対し、手術は臓器移植のプロセスを定めた法律に従ったものだったと明言。違法行為への一切の関与を否定した。また警察の捜査への協力とあらゆる情報の提供を申し出たうえで、「病院側も巧妙に仕組まれたいかさまの被害者だ」と付け加えた。
今回の逮捕者のうち2人は、病院内で医師らの秘書として働いていたとされている。