ISIS、メンバー21人を処刑 スパイ行為への疑念拡大か
ワシントン(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の幹部が有志連合の空爆で死亡したことに関連して、内部の戦闘員21人が処刑されていたことが分かった。
シリアに情報源を持つ在英の非政府組織(NPO)「シリア人権監視団」のラミ・アブドルラフマン代表によると、司令官が殺害された3月30日の空爆をめぐり、有志連合に情報を提供したとされるメンバーが4月から5月にかけて処刑された。
アブドルラフマン氏によれば、このうち一部のメンバーは金が欲しくて情報を渡したとみられる。ISISはここ数カ月間、資金源の油田を空爆されて収入がかなり減っている。戦闘員の中には給料を引き下げられた者もいるという。「ISISのメンバーは指導者たちを心から信頼してはいない。内部には外国情報機関に属するグループが存在しているかもしれない」と、同氏は指摘する。
専門家や米当局者らによると、ISISは最近イラクやシリアで支配地の多くを失い、何人もの最高幹部を殺害された結果、内部に病的な不信感が広まっているようだ。