トランプ政権、米軍制服組トップと海軍作戦部長を解任 前例のない軍幹部の更迭
(CNN) トランプ米大統領は21日夜、米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長を解任した。その後、ヘグセス国防長官が海軍のフランチェッティ作戦部長らを解任。前例のない軍幹部の更迭となった。
トランプ氏は自身のSNSトゥルース・ソーシャルで、ブラウン氏を「素晴らしい紳士」「傑出したリーダー」と形容。さらなる解任の考えも示唆し、「最後に、私はヘグセス国防長官に対し、追加で五つの幹部ポストについて候補を募るよう指示した。近く発表される」と書き込んだ。
その数分後、ヘグセス氏はフランチェッティ氏を解任したとの声明を公表した。フランチェッティ氏は海軍のトップで、女性として初めて統合参謀本部に加わった。
ヘグセス氏は2024年の著書で、フランチェッティ氏を「DEI(多様性、公平性、包摂性)枠で雇われた人物」と呼んでいた。
ヘグセス氏はまた、空軍ナンバー2のスライフ空軍副参謀総長の解任も発表。さらに、陸海空軍の法務総監について「指名を要請している」と述べ、交代を示唆した。
解任は数週間前から予想されており、国防総省内では解任間近との噂(うわさ)が飛び交っていた。だが最近になって共和党議員らに正式なリストが共有され、解任に関する臆測が深刻さを増していた。
トランプ氏は「意識の高い」将官や将校をかねて批判しており、ブラウン氏は右派の批判の的になることが多かった。国防総省内では多くの当局者が公然と、トランプ氏の就任後まもなくブラウン氏が解任されるとの見通しを口にする状況だった。