英首相「次世代への影響考えて」 EU残留へ最後の訴え
英選挙管理委員会が21日に発表したところによると、国民投票に必要となる登録を期日までに済ませた有権者は4650万人近く。昨年の総選挙で記録した4640万人を上回り、過去最高の人数となっている。
キャメロン首相は演説で、EUに残留するほうがより安全だということを、自分は直接の経験から知っていると語った。残留すれば「友好国や近隣諸国と協力し、情報を共有し、テロリストを追い詰めて裁く」「仏独などの同盟国とともに脅威に立ち向かい、国民の安全を守る」など、昨今の危険にもより効果的に対処できることがわかっていると述べた。
21日夜には、離脱派を代表するボリス・ジョンソン前ロンドン市長と残留を主張するサディク・カーン現市長が、2時間にわたってテレビ討論を繰り広げた。
会場となったロンドンのウェンブリー・スタジアムには6000人の観衆が詰めかけ、両氏は移民や国際関係、経済などの問題をめぐって意見を戦わせた。
EU離脱をめぐる残留、離脱両派の運動は、残留派議員の殺害を受けた自粛期間を経て19日に再開された。世論調査によると国民の意見は真っ二つに割れる一方で、態度を決めかねている人も多い。与党・保守党や英メディアも分断する議論が続いている。