英調査委、イラク戦争参戦の判断批判 「外交努力、不十分」
ロンドン(CNN) 英国が2003年のイラク戦争に参戦した経緯などを検証していた調査委員会は6日、7年がかりの調査結果をまとめた報告書を発表し、イラク戦争は誤った情報を根拠とし、外交努力が尽くされないまま始まったと断定した。
当時の英首相だったトニー・ブレア氏は発表を受けて同日記者会見し、イラク進攻を決断した全責任は自分にあると言明、「悲しみと遺憾、謝罪を表明する」と述べてイラク戦争の失敗と過ちを認めた。
調査委員会の委員長で元官僚のジョン・チルコット氏は、報告書の公表に先立つ声明の中で、米主導のイラク進攻が始まった2003年3月の時点で、独裁政権を築いていたサダム・フセイン大統領(当時)は「差し迫った脅威」ではなかったと断言。
フセイン大統領に対する軍事行動が「いずれかの時点で必要になっていた可能性はある」としながらも、しばらくの間「封じ込め戦略」を続けることは可能だったと結論付けた。