中国の公務員試験出願、ミニ政党の事務職に8000人が殺到
香港(CNNMoney) 中国で24日に締め切られた公務員試験の出願で、8000倍近い記録的な競争率となったポストがある。
締め切りが迫った23日午後の時点で、定員1人に対して応募者は7727人。アリババやテンセントといった人気IT企業の話ではない。「民主諸党派」と呼ばれる小規模政党の事務職だ。
国営メディアによると、今年の公務員試験には全体で100万人以上が出願した。特に「金飯椀」とも称される国家公務員は人気が高い。安定収入と充実した福利厚生に恵まれ、特権階級である共産党員への道も開けているからだ。
だが今年、8000倍近い競争率でトップの人気を誇ったのは、中国に8党ある民主諸党派のひとつ、中国民主同盟の受付係長というポストだった。党の受付窓口業務や会議の手配、行事の準備などを担当する。
出願者は業務内容よりむしろ、主要都市勤務の公務員にしては比較的緩い応募条件に魅力を感じたようだ。公式の採用サイトによると、要求される条件は四年制大学の学位と2年間の実務経験のみだった。
公務員の仕事はインドでも大人気だ。昨年はある州で、お茶くみや夜間警備員など368のポストに230万人から応募が集まった。