仏の右翼政党党首、大統領選勝利に自信 トランプ氏当選で
フランス・ナンテール(CNN) フランスの右翼政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首(48)は17日までに、米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利に触れ、米国民が自らの将来を取り戻したことを意味し、来春の仏大統領選でも同様のことが起きるだろうと予測した。
CNNとの会見で述べたもので、トランプ氏の当選は仏大統領選で自らが勝利する機会を広げたと強調。米大統領選の結果は「完全に不可能とみなされていたことを現実にした」とし、「結集すれば求めるものを得られることをフランス国民に自覚させた」と主張した。
トランプ氏の勝利は世界の野放図なグローバル化やエリート層が支配する政治に耐えられない人間に希望の兆候であるとも強調。米国が世界の警察官の役割を果たすという従来の理念に決別しようとするトランプ氏の姿勢をたたえた。
来年の大統領選で勝利した場合の施政方針にも触れ、フランスを栄誉ある時代の姿に再生させると言明。多文化主義に反対し、同国に来る人間は仏文化に融合しなければならないと主張。フランスを過去30年間では見られなかったような国にすると誓った。
フランスが加盟する欧州連合(EU)も全体主義的な政治システムに化していると非難し、国際社会で広範に進んでいる移住も世界各地に紛争を巻き起こしているとして糾弾した。
ルペン氏は来年4~5月の大統領選で有力候補と目されている。2011年に父親でもあるFN創設者のジャンマリー・ルペン氏の政治路線に反発し、党首に就任。これ以降、人種差別や外国人排斥の主張が色濃かった党のイメージ払拭(ふっしょく)に努め、反EUや移民政策への批判などを前面に出す党是に転じた。