カストロ前議長の葬列が出発、キューバ革命誕生の地へ
キューバ・ハバナ(CNN) キューバの首都ハバナで30日、フィデル・カストロ前国家評議会議長の遺灰の移送が始まった。1959年に実権を握った前議長が当時たどったルートを戻る形で全土を横断し、キューバ革命誕生の地、サンティアゴデクーバに12月3日に到着する。
葬列が通る沿道には大勢の市民が並び、前夜にハバナの革命広場で営まれた追悼ミサには数十万人が詰めかけた。
カストロ前議長は11月25日、90歳で死去した。12月3日にはサンティアゴデクーバで再び追悼ミサが行われ、葬儀は4日、同市内の墓地で営まれる。
葬儀には世界各国の首脳や左翼ゲリラ、ハリウッド俳優などが訪れる見通しで、中南米はほぼ全ての国の国家元首が参列する。一方、キューバの歴史に大きくかかわった米国とロシアの首脳は参列しない。
サンティアゴデクーバに向かう葬列は、カストロ前議長と共にキューバ革命を起こしたエルネスト・チェ・ゲバラゆかりの地、サンタクララも通過する。
前議長の弟のラウル・カストロ国家評議会議長は29日夜に演説を行ったが、キューバの今後の方向性についてはほとんど言及しなかった。