日本の自衛隊、その実力は<1> 他国とそん色なし
日本の現在の軍事力は真珠湾攻撃の時代を上回っているかもしれない。それを後押ししたのは戦後の憲法だ、と主張するアナリストもいる。戦争を放棄した憲法の下では攻撃力に予算をさく必要がなく、防衛力の強化に専念すればよかったからだという。
ベルリン自由大学で日本の安全保障を研究しているコリー・ウォレス博士によると、これが最もうまく作用した例は日本の潜水艦だ。
同博士によれば、日本政府は1950年代以降、潜水艦の開発に注意深く投資して技術を磨き上げてきた。
対地攻撃用のミサイルを搭載する米海軍の潜水艦と違い、日本の潜水艦は水中だけに注目することでコストや複雑さを抑えることができる。
またキューン教授によると、現代日本の企業文化も軍事力の増強に一役買っている。
米国など他国では個人が抜きん出た力を発揮することが奨励されるのに対し、「日本人は生来、チーム一体が得意」だという。
同教授によれば、米国で開発されたF35戦闘機のような兵器が将来、日本で量産されるようなケースも十分あり得る。日本は他国が生み出した最高水準の技術をさらに磨き上げることが得意だから、そのほうがうまくいくかもしれないという。
日本の自衛隊ならトヨタや三菱といった日本メーカーと同じように優れた生産、保守、運用方式を構築し、F35の信頼性を向上させたり、米国のF35より幅広い任務に活用したりすることができるはずだ。同教授はそう強調する。
「しっかりと訓練され、勤勉で、団体精神を持つパイロットが、最新鋭の第4、第5世代戦闘機を操縦する。(敵対国として想定される)ロシアや中国にとってはうれしくない話だろう」
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次回「日本の自衛隊、その実力は<2> 水陸機動団の編成進む」は12月11日公開