リビア機がハイジャック、マルタに着陸 犯人投降
(CNN) リビアのアフリキヤ航空の国内便(乗客111人)が23日、ハイジャックされ、地中海の島国マルタへの着陸を余儀なくされた。ハイジャック犯2人は機体を爆破すると脅迫していたものの、数時間後に投降した。乗客乗員は全員が解放された。
当局は犯人からの要求があったかどうかは明らかにしなかった。ただ、犯人の1人はリビアの元最高指導者、故カダフィ大佐への忠誠を示す緑の旗を機外に出して振っていた。
同機は23日朝にリビア南東部セブハを離陸。北部沿岸の首都トリポリに向かっていたが、ハイジャック犯の命令でマルタへと針路を変更した。マルタはリビア沖350キロあまりの海域にある。同機の使用機材はエアバスA320型機。
マルタ外務省の報道官によれば、同機がマルタに到着した後、マルタ軍がハイジャック犯との交渉を主導した。同日午後の早い時間帯にまず女性が解放され、その後残りの乗客や乗員が続いた。
マルタのムスカット首相は記者団に対し、ハイジャック犯はおそらくリビア国籍だと指摘。犯人らは拘束され取り調べを受けているという。犯人らが持っていた武器は模造品だったとも明かした。