「混乱状態に」 ヘンリー王子、母の死が残した心の傷を告白
(CNN) 英国のヘンリー王子(32)は、少年時代に母ダイアナ元妃を失った悲しみと向き合うため、4年前に専門家のカウンセリングを受けていたことを明らかにした。英紙テレブラフとのインタビューで語った。
ヘンリー王子は16日に配信されたインタビューの中で「12歳で母を失い、以来20年間も全ての感情を押し殺してきたことは、私生活や仕事に重大な影響を及ぼしたと言っていい」と率直に語った。
26歳ごろから突然「完全な混乱状態」に陥り、「自分はどうしてしまったのか」と悩んだ末、兄ウィリアム王子に勧められ、28歳で専門家に相談したという。
「母の死に私がどう対処したかというと、ただ現実から目をそらし、とにかく母のことを考えないようにした。そんなことをしてもただ悲しくなるだけ、母は帰ってこないと思ったからです」
ダイアナ元妃は1981年にチャールズ皇太子と結婚し、82年に長男ウィリアム王子、84年に次男のヘンリー王子を出産。国民に広く慕われていたが、97年8月にパリで交通事故死した。
ヘンリー王子は5年後、16歳の時に飲酒と大麻使用を認めて治療を受けた。その後空軍に入隊し、2015年まで任務に就いていた。
本人によれば、ごく普通の20代として「人生は素晴らしい」という顔をしていたが、ある時突然、放置していた悲しみがあふれ出した。人々の目にさらされる圧力で、「神経が完全に参ってしまう寸前」に何度も追い込まれた。
カウンセリングなどを受けて、今は良好な状態になったという。
ヘンリー王子は心の健康管理に取り組む慈善事業の一環としてインタビューに応じ、自分の感情や悲しみをもっと解放しようと呼び掛けた。