化学兵器はシリア政権が使用、フランス政府が「証拠」入手
(CNN) シリアの反体制派が支配する地域で化学兵器が使われ89人が死亡した問題で、フランス外務省は26日、シリア政府の関与を裏付ける証拠を入手したと発表した。
エロー外相によると、現場から採集したサリンの標本を調べた結果、シリアの研究所で開発された典型的な手順で製造されていたことが判明。「この手順に政権の特徴が表れている」とエロー外相は述べ、それを根拠に、シリア政権が攻撃を行ったとの結論に至ったと説明した。
フランスの研究所には、シリアで過去に化学兵器が使われた現場から採集した標本が保管されているといい、今回の標本はこれと照合して調べた。
フランス外務省はツイッターでも、「サリンが使われたことに疑いはない。シリア政権の責任についても疑いはない」と発表した。
シリアでは2013年に首都ダマスカス郊外で化学兵器が使用され、活動家によれば1400人が死亡したとされる。シリア政府はこの後、化学兵器を廃棄したはずだった。
一方、シリア政府は今回の攻撃への関与を否定。化学兵器を使ったのはテロ組織だったとの見方を示し、シリア政府は化学兵器を持っていないと主張している。
シリア政権を支持するロシアのプーチン大統領は、シリアのアサド政権を陥れようとする「勢力」が攻撃を実行したと語っていた。