メルケル氏「英国は幻想抱かぬように」 EU離脱問題で警告
(CNN) ドイツのメルケル首相は27日、欧州連合(EU)からの離脱を求める英国に対し、「EU加盟国と同じ権利を持つことはできないし、実際持つことはないだろう」と述べ、離脱後の未来にいかなる「幻想」も持たないよう釘を刺した。
ドイツ議会での演説で、メルケル首相は今後2年間にわたる離脱交渉においては、英国とEUの双方が「非常に多くの努力を求められる」だろうと述べた。
メルケル首相は、交渉は6月8日の英総選挙後に始まるとの見方を示唆。「繁栄する英国は私たちにとっても利益だ。つまり、私たちは公平かつ建設的な交渉を行うだろうし、英国側もまさにそうだろうと期待している」と述べた。
29日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議では、離脱交渉におけるEU側の方針を決定する。メイ英首相はこの会議に出席しない。
メルケル首相は首脳会議について、「団結の強いシグナル」を期待すると述べた。
交渉の大きな争点となりそうなのが、英国が支払う「離脱料」、つまりEU予算の分担金の額だ。
AFP通信によればメルケル首相は、英国の分担金は離脱交渉の最初から取り扱うべきテーマだと主張しているという。