北朝鮮、「米空港で代表団の文書強奪」と抗議 米は反論
(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は20日までに、国連の会合に出席するために米国を訪れていた北朝鮮代表団が帰国しようとした際、米ニューヨークの空港で外交文書の入った荷物を強奪されたと伝えた。一方、米国側は、当該の人物らについて外交官の身分ではなく、文書についてもウィーン条約の保護対象ではなかったと反論した。
KCNAはこれを「違法で悪質な挑発行為」と非難し、米当局者らが「悪党」のように振る舞ったと主張した。
外交官の特権を定めた1961年のウィーン条約では、外交使節団の身柄を拘束したり、外交文書の入った封印袋などを調べたりしてはならないとされている。
米国土安全保障省は、北朝鮮から訪れた3人のグループがジョン・F・ケネディ国際空港で止められたことを確認する一方、この3人は外交官の身分ではなく、問題の文書も同条約の保護対象には当たらなかったと述べた。
ウィーン条約では、使節団が身分証明書を携行し、保護対象となる荷物にはそう明記することが義務付けられている。
職員らは空港で複数の媒体や書類袋を押収したが、この時本人らが取り返そうと抵抗したため、制止したという。同省は「伝えられている攻撃的行為を始めたのは北朝鮮の一行のほうだ」と主張している。3人の身柄は拘束しなかったが、出発便への搭乗を拒否したという。
北朝鮮の一行は、今月13日から15日にニューヨークで開かれた国連の会合に出席するために訪米していた。