米政権、イランの核合意履行を確認 対象外の活動に批判も
(CNN) トランプ米政権は17日、イランが欧米など6カ国との核合意を順守しているとの判断を示した。一方で核関連以外の活動については、合意の「精神に従っていないことは疑いの余地がない」と厳しく批判した。
2015年に成立した核合意では、イランによる核開発の制限と引き換えに、欧米諸国が同国に科していた制裁が解除された。
米政府は制裁解除の措置を延長するため、イランが合意を順守しているかどうかを90日ごとに米議会へ報告する義務がある。トランプ政権発足後、イランの順守が確認されたのはこれで2回目だ。
トランプ氏は大統領選前にイランへの強硬姿勢を強調し、核合意を「最悪の取引」と批判して破棄や交渉やり直しを主張していた。
米政権高官らによると、トランプ氏やティラーソン国務長官は、イランが米国並びに地域の安全保障に対し引き続き最大級の脅威を及ぼしているとして、同国のミサイル開発やテロ支援など、核合意の対象外の行為に対する追加制裁も検討している。また欧州諸国と連携し、合意自体のより厳格な解釈や運用も目指しているという。
だがこうした主張とは裏腹に、トランプ政権がただちに強硬手段に出る気配はない。
イランのザリフ外相は17日、トランプ政権から送られるメッセージには一貫性がないとの見方を示した。また、ティラーソン氏とは今のところ一切接触していないとも語った。