北朝鮮が米威嚇、「心臓部を核攻撃」 金委員長排除を牽制
ワシントン(CNN) 北朝鮮は25日、米国がもし金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を排除しようとすれば、「米国の心臓部」を核攻撃すると威嚇した。朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。
これに先立ち米中央情報局(CIA)のマイク・ポンペオ長官は、金委員長を核兵器から切り離す手段を見つけなければならないと発言。「この政権を体制から切り離す手段を見つけられればと考えている」「北朝鮮の国民は愛すべき人たちであり、彼がいなくなれば喜ぶだろう」と語っていた。
朝鮮中央通信は北朝鮮外務省報道官の話として、「もし北朝鮮の最高権威が脅かされれば、核を含むあらゆる攻撃手段を動員することによって、直接的・間接的に関与する国家と機関を先制的に壊滅しなければならない」と強調。「米国が我々の最高指導者を排除しようとする素振りをかすかにでも見せれば、時間をかけて増強してきた我々の強大な核のハンマーで、米国の心臓部を容赦なく攻撃する」とした。
米情報機関は、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を加速させていると見て警戒を強めている。米紙ワシントンポストによると、米国防情報局(DIA)では北朝鮮が早ければ来年にも核を搭載可能なICBMを手に入れるとの予測をまとめた。
DIAの報道官はワシントンポストの報道について直接的なコメントは避けた。ただ、北朝鮮のミサイル開発が進展していることは確認し、「北朝鮮による最近のICBM実験は、金委員長が米本土に投げかける脅威について、我々の日程や判断を練り直す一助になる」と話している。