英で難病の赤ちゃんが死亡、延命措置止める
だがここで、入院先の病院が患者の最善の利益にならないと主張、この動きに反対する立場を示した。2月には、容体からみて治療がチャーリーちゃんのためになる可能性は低いと病院が判断。両親との合意に至らず、生命維持装置を外すことを求めて裁判所の判断を仰いだ。
英高等法院は4月、人工呼吸器を外すのがチャーリーちゃんにとって最善の利益だとの判断を示し、欧州人権裁判所も6月にこの判断を支持。英最高裁もこれを支持し、病院はチャーリーちゃんの延命措置を停止でき、米国などへの移送は認められないとの判断を下した。
ところが先週、病院側が「(チャーリーちゃんの)症状の潜在的な治療法に関する新証拠」に関して新たな審問を要請。新証拠の一部はヒラノ医師によるもので、もしその治療が受けられればチャーリーちゃんが臨床的に大きな改善を示す可能性は11~56%あるとの内容だった。ヒラノ医師はロンドンを訪れチャーリーちゃんを診察、これまで応対してきた医師や専門家らとも議論した。
だが、脳や筋肉のスキャンを新たに行ったところ、容体が悪化しているため実験的治療で快方に向かう可能性は少ないと判明。両親は24日、米国での治療を断念した。時間が経過し過ぎていた。
両親は裁判所前で、「あなたを救えずごめんなさい。チャンスはあったが、あなたにそのチャンスを与えることが私たちに許されなかった」と述べ、チャーリーはヒーローだと語った。