難民キャンプで生まれた女性、世界一周単独飛行に挑戦
(CNN) 30年前にアフガニスタンの難民キャンプで生まれた女性がパイロットになる夢を果たし、現在単独での世界一周飛行に挑戦している。
シャエスタ・ワイツさんが子ども時代に初めて飛行機を見たのは、テレビで放送された事故のニュースだった。「とても怖くて、飛行機には絶対に乗りたくないと母に話したのを覚えています」
そのワイツさんがパイロットの資格を取り、世界一周飛行に挑んでいる。すでにカナダから欧州、中東、アジアを回り、9月には自宅のある米フロリダ州デイトナビーチへ戻る予定。計18カ国、二十数都市をめぐる4万キロの旅になる。
「世界中の女の子たちに大きな夢を持ってほしい」――ワイツさんは寄航地スリランカからインターネット電話を通し、そう力説した。
ワイツさんが難民キャンプで生まれた直後の1987年、一家は紛争から逃れようと米カリフォルニア州へ渡った。6人姉妹の一人として育ったワイツさんは、パイロットになることなど考えたこともなかったという。
「私は女だから、子どもを持つのが一番だと思っていた。その子が何か立派なことを成し遂げてくれるかもしれない、と」
ワイツさんの記憶にある初めてのフライトは十代の頃、フロリダ州へ向かった国内線だった。「飛行機がロケットかジェットコースターのように空へ飛び出すのかと思っていた。ところが離陸してみると、空を飛ぶのはとてもロマンチックだった」と振り返る。