米中の軍トップ、対話強化で合意文書 不測の事態回避へ
香港(CNN) 東アジア歴訪中の米軍制服組トップ、ダンフォード統合参謀本部議長は15日、中国軍人民解放軍の房峰輝・統合参謀部参謀長と会談し、米中間に新たな対話の仕組みを設けるとの合意文書に署名した。
米国防総省によると、米中両軍の間で不測の事態が起きる危険性を軽減するのが目的。当局者らは、北朝鮮の核問題をめぐって地域や世界の緊張が高まるなか、両軍の対話は特に重要な意味を持つと強調した。
ダンフォード氏は声明で、米中間には「必ずしも立場が一致しない困難な問題も多い」と指摘。軍同士の接触を強化することにより、判断ミスを防ぐことができると強調した。
中国が南シナ海で複数の国や地域と領有権争いを繰り広げるなか、米国は係争水域に艦船や航空機を派遣する「航行の自由」作戦を主導してきた。先週も中国が造成した人工島の周辺に駆逐艦を送り込み、中国側はこれを「挑発行為」と非難した。
また東シナ海上空でも、中国が設定する防空識別圏(ADIZ)を米国は承認せず、米中機の異常接近がたびたび問題になっている。