ケニア最高裁、大統領選は「無効」 野党候補の訴え認める
一方、オディンガ氏は選挙管理委員会が「犯罪行為を行った」として全く信頼が置けないと指摘。選挙に大きな問題はなかったと断定した国際的な選挙監視団についても、「非常に政治色が濃く、選挙の信頼性よりも現状維持や安定性を優先した」として、その役割を調査する必要性に言及した。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのケニア支部トップは、「判決はケニアの司法の独立性を示すもので、世界各国に前例を示すものだ」と述べ、全ての当事者が判決に従うべきだと主張。また、判決への支持や抗議を行う者に対して警察が節度ある対応をすることも求めた。
先月の大統領選をめぐっては、ケニヤッタ氏の勝利が発表されたことを受け、選挙後に一部地域で散発的な暴動が発生。ケニア全国で少なくとも24人が死亡していた。抗議に加わった人の大半はオディンガ氏の支持者で、投票に不正があったと主張。だが選管関係者は、投票は自由かつ信頼できるものだったとして、こうした批判を退けていた。