中国新指導部の披露会見から一部メディア排除、米英紙など
香港(CNNMoney) 中国共産党の習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)が最高指導部の政治局常務委員の新布陣を紹介した25日の内外記者会見で、米紙ニューヨーク・タイムズなど一部の外国主要メディアの出席が拒絶されていたことがわかった。
中国の外国人記者クラブが声明で述べた。会見から締め出された他のメディアは英国のBBC放送、フィナンシャル・タイムズ紙、エコノミスト誌やガーディアン紙など。声明は「(何らかの)意図を伝えるためこれらのメディアは除外されたとの印象は避けがたい」と述べた。
ガーディアン紙は、中国当局は出席拒否の理由を示していないと報じた。内外会見を仕切った第19期中央委員会の報道担当者はCNNの取材に、メディアの選別方法については知らないとしながらも、一部は招待されなかった事実は認めた。CNNは会見に出席出来た。
中国当局が外国メディアに対し懲罰的とも受け止められる措置を打ち出すのは今回が初めてではない。2013年末には米ブルームバーグ通信とニューヨーク・タイムズ紙の記者計二十数人の記者証更新が延ばされる事態が起きていた。党指導者一族の蓄財疑惑を暴いたことが原因との見方が広まっていた。
習総書記は25日の演説で批判的なメディア報道に暗に触れながら、「他人からの過分な称賛は必要ではない。客観的な報道と建設的な提案を歓迎する」とも述べていた。
習指導部の発足後、中国の国内メディアへの締め付けは強化され、党の指導順守などを強いる動きが目立つ。外国メディアの報道も規制されている。