シンガポールの外国人家政婦、60%が雇用主から搾取被害

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シンガポールのショッピングセンターにある家政婦あっせん所

シンガポールのショッピングセンターにある家政婦あっせん所

当局に登録されている外国人家政婦の人数はアジアで香港が最も多く、シンガポールは第2位。同国では3世帯に1世帯が家政婦を雇っている計算だ。家政婦は労働人口の17%を占める。

だが外国人家政婦を保護するための法整備は進んでいない。

最低賃金の規定はなく、労働時間の指針は「妥当な仕事量」に抑えるとの表現にとどまっている。採用時に雇用契約を結ぶ必要もない。

精神的、身体的な暴力の被害に遭っていると答えた女性は全体の4分の1。性暴力は報告されないケースも多いと考えられる。

それでも女性たちは、ほかに選択肢がないという理由で職にとどまっている。

調査対象者の平均月収は381ドル(約4万2000円)。食費や家賃が含まれていることが多く、これらを差し引くと158ドルしか残らない。平均的なシンガポール人の月収は2013年のデータで3694ドルなので、家政婦はその1割程度しかない。

ある回答者は、週に1度の休日とされる日曜日も朝と夕に掃除や食事の用意などがあり、外出しても5時か6時には帰って仕事をしなければならないと話した。別の回答者は「私たちはロボットではなく、人間だ」と訴えた。

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