カストロ議長の引退延期、ハリケーンの影響長引く キューバ
キューバ・ハバナ(CNN) キューバ当局者は21日、来年2月に予定していたラウル・カストロ国家評議会議長(86)の退任が延期されたことを明らかにした。
カストロ議長は2期目の任期が切れる来年2月24日で引退する予定だった。しかし9月に壊滅的な被害を出したハリケーン「イルマ」の影響が長引く中で、退任を延期する必要が生じたとしている。
キューバでカストロ家以外の人物が指導者に就任すれば、ラウル議長の兄フィデル・カストロ氏が実権を握った1959年のキューバ革命以来となる。
しかしイルマの影響で、キューバを一党支配する共産党の選挙に遅れが出た。新しい議長は、党が任命する国家評議会で選出される。
国営メディアの発表によると、カストロ議長の後継者は4月19日に指名されることが、21日の国会で決まった。
カストロ議長はこの日の議会演説で、「私の2期目、そして最後の任期は終わりを迎える」「キューバには新しい議長が誕生する」と語った。
まだ正式決定はしていない様子だが、カストロ議長は何年も前から、ミゲル・ディアスカネル第1副議長の後継指名を示唆してきた。
ディアスカネル氏は1960年生まれ。何十年間も実権を握ってきたカストロ兄弟よりもずっと若い。うわさによれば、ロック音楽のファンで、会議でタブレット端末を使う姿も目撃されている。