中国沖で衝突・炎上のタンカー、爆発の恐れも 遺体1体発見
北京(CNN) 中国沖の東シナ海で石油タンカーが貨物船と衝突して炎上した事故で、中国当局は9日までに、タンカーが爆発して沈没する恐れがあるとの見方を示した。また現場での救助作業中に1人の遺体が発見された。
上海海事局は8日、タンカーと貨物船が依然として強い勢いで燃えていると説明。有害物質を含む煙が発生し、救助作業が難航していると述べた。専門家は、タンカーが爆発を起こして沈没する危険があるとみている。
タンカーはパナマ船籍で、イランの国営企業が運航していた。6日午後8時ごろに香港船籍の貨物船と衝突し、タンカーに乗っていたイラン人30人、バングラデシュ人2人の乗組員が行方不明になっている。貨物船に乗務していた中国人21人は、全員救出された。
中国外務省の報道官は8日、救助作業中に1人の遺体を発見したと明らかにした。この遺体の身元は確認されていない。現場には二次災害を防ぐため、数隻の船を派遣したという。
上海海事局は、タンカーの周囲10海里を航海禁止海域に設定した。
タンカーは全長274メートルで石油13万6000トンを運んでいた。すべての石油が流出すると仮定すれば、過去に起きた同種の事故で10番目の規模に匹敵する。