ナイジェリアでラッサ熱流行、43人死亡 WHO
ナイジェリア・ラゴス(CNN) 世界保健機関(WHO)は17日までに、ナイジェリアでラッサ熱の流行が発生し、少なくとも43人が死亡、450人の感染が疑われると発表した。
ラッサ熱は急性のウイルス性出血熱で、アフリカ西部の大半が発生地域となっている。1969年にナイジェリアで初めて感染が確認された。症状は軽い場合も重い場合もあり、歯茎や目、鼻の出血などがみられる。
症状の多くはエボラ出血熱に似ているが、ラッサウイルスによって引き起こされ、マストミスというネズミによって媒介される。ウイルスを持つマストミスにより汚染された食べ物などとの接触や、感染者の体液との接触により感染する。
人から人への感染は少ないが、ナイジェリアでは院内感染が確認されている。今回の流行では、同国の病院で5週間の期間に医療従事者4人が死亡した。
WHOは今回、1月1日から2月4日にかけて感染が疑われる症例450件が報告されており、うち132件については検査施設で感染が確認されたと発表。一方、ナイジェリア疾病対策センターが10日に発表した報告書では、報告のあった症例は615件、うち感染が確認されたのは193件、死者は57人としている。数字の食い違いはWHOへのデータの報告の遅れによる可能性がある。
WHOによれば、ナイジェリアでは2016年12月から17年6月にかけて、ラッサ熱に関連して100人以上が死亡。感染が疑われる症例も501件が報告されていた。