住民あがめるチベットの有名寺院で火災、情報統制か ラサ
北京(CNN) 中国・チベット自治区の区都ラサにあるチベット仏教で最も神聖とされる7世紀建立の寺院「ジョカン寺(大昭寺)」で火災が発生し、黄金色の屋根などに被害が出た模様だ。
中国の国営メディアは出火の事実を確認。即座に消し止められ、負傷者はいなかったと報じた。出火は17日で、被害の程度に関する情報は2日経過した時点でも乏しいままとなっている。
火災の模様をとらえた動画がインターネット上で拡散したが、CNNはその映像の真偽を確認出来ていない。
当局は、出火原因やその後の同寺院の状況などについてインターネット上での関連情報を封殺している形跡がある。中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では火災に関するいくつかの書き込みが検閲当局に削除されたふしもある。中国の統治への反発も強いとされるチベット情勢は政治的に極めて繊細な問題となっており、報道も再三検閲の対象となっている。同地への旅行は厳しく規制されている。
国営の新華社通信は、同寺院を囲むように位置し常に混み合うバルコル市場が18日に営業を再開したと報道。寺院も同日、開放されたが僧侶が新年を祝うため今後数日間、閉鎖されるとも伝えた。
ジョカン寺の正門付近では宗徒がひれ伏して拝む姿が連日見られる。ただ、寺院そばの広場が長年、多くの反中抗議活動の舞台となってきただけに警備体制は中国内で最も厳重なものとなっている。抗議活動ではチベット文化や宗教的な自由の保護などが主張されてきた。
Devastating news from Lhasa of the Jokhang temple on fire. pic.twitter.com/LXiIlvc7V5
— Robert Barnett (@RobbieBarnett) 2018年2月17日