シリア政府軍、東グータを制圧 ロシア国営通信
(CNN) ロシア国営通信は12日、シリア反体制派が支配していた首都ダマスカス近郊の東グータを、シリア政府軍が完全制圧したと伝えた。同地では、7年に及ぶシリア内戦の中でも特に集中的な軍事作戦が行われていた。
ロシア国営通信によると、シリア政府軍は、反体制派が最後まで抵抗を続けていた東グータのドゥーマ地区で国旗を掲げた。
事実とすれば、アサド政権にとっては重大な勝利となる。ロシアはシリア軍によるドゥーマ制圧を、シリアの歴史における「画期的な出来事」と評した。
シリアはまだ、公式には東グータ制圧を宣言していない。ただ、国営メディアは先に、ドゥーマの反体制派「ジャイシュ・アル・イスラム」が8日、同地からの撤退に同意したと伝えていた。
シリア内戦では、アサド政権がロシアの軍事力を借りて攻勢に転じ、この2年で広大な地域を反体制派から奪還してきた。
ただ、ドゥーマ地区で化学兵器が使われたとされる問題を巡り、米英などが軍事作戦に踏み切る可能性もある。米国のトランプ大統領はツイッターへの投稿で繰り返し、アサド大統領を名指しで非難している。
東グータのかつての人口は約40万人。国連難民高等弁務官事務所によると、この4週間だけで13万3000人あまりが避難し、ドゥーマには数万人が取り残されていた。