中国、バヌアツで軍事基地協議の報道 豪州首相は否定
(CNN) オーストラリアのターンブル首相は12日までに、南太平洋のバヌアツで中国の軍事基地創設の協議が進められているとの一部報道を受け、豪州政府は南太平洋での外国軍基地の建設には大きな懸念を抱くだろうとの考えを示した。
10日の会見で述べた。ただ、駐豪バヌアツ大使は中国側から軍事的存在感を高めるような要請は受け取っていないと豪州政府に明言したとも述べた。
この問題では豪州のフェアファクス・メディアが同日、最初に報道。テレビ局「ナイン・ニュース」も国防省高官の発言を引用し、中国政府はバヌアツでのより踏み込んだ軍事進出に疑いなく関心を示したと報じていた。
バヌアツのレゲンバヌ外相はこれらの報道を否定し、同国の非同盟政策などに言及し、いかなる形でも国内の軍事基地には関心がないと強調していた。中国外務省報道官も定例会見で「フェイク(偽)ニュース」と一蹴(いっしゅう)していた。
小さな島しょ国家であるバヌアツの人口は約28万2000人。豪州沿岸部から2500キロ以下に位置し、豪州からの大規模援助に長年頼ってきた。ただ、近年は中国から数億ドル相当の財政支援が流れ込んでいる。