反政府勢力の指導者死亡、結婚式場で死者数十人 イエメン空爆
サヌア(CNN) 中東イエメンの反政府武装組織「フーシ」は23日、サウジアラビア主導の有志連合による空爆で同組織の政治部門指導者が死亡したことを明らかにした。この空爆とは別に同国北西部では22日、結婚式の会場が空爆を受け、30人以上が死亡した。
フーシのメディア部門によると、フーシ支配地域の西部ホデイダで19日、「米国・サウジ機」による空爆があり、同組織の最高政治評議会議長を務めていたサレハ・サマド幹部が死亡した。評議会は3日間の服喪期間を宣言し、後任を指名した。
また、北西部のハッジャでは22日夜、結婚式の会場にミサイル2発が撃ち込まれ、少なくとも33人が死亡、41人が負傷した。死者には女性と子どもが少なくとも17人含まれていたとされる。地元の病院関係者によれば、さらに子ども32人が負傷した。
フーシの防衛部門幹部によると、同組織は報復として、サウジの港を標的にミサイル2発を発射した。有志連合の報道官はCNNに、サウジ南部でこのミサイルを迎撃したと述べた。
同報道官は、有志連合として死傷者の報告を深刻に受け止め、徹底的に調査する方針だと強調した。
イエメンは2015年、フーシが親米派のハディ暫定大統領を追放してから内戦状態に突入。ハディ氏を支援する有志連合がフーシへの空爆を続けている。国連の報告によると、内戦でこれまでに死亡した民間人のうち、有志連合の空爆による死者は61%を占めている。