ドイツの検察、アウディCEOを逮捕 VW排ガス不正事件
ロンドン(CNNMoney) ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正事件に関連して、ミュンヘン検察は18日、VW子会社の高級車メーカー、アウディのルパート・シュタートラー最高経営責任者(CEO、55)を逮捕した。捜査の過程で証人に対して影響力を行使する恐れがあるとしている。
シュタートラー容疑者は1990年にVW入りし、2010年から同社取締役を務めている。2015年に発覚した排ガス不正事件に関連して逮捕された経営幹部の中では最も高い地位にある。
この事件では、米国と欧州で販売されたディーゼル車24万台の排ガス検査で不正が行われていたとされる。検察は、シュタートラー容疑者を含むアウディの従業員や元従業員20人について、不正にかかわった疑いで捜査していることを明らかにした。
VWの広報は、シュタートラー容疑者が逮捕されたことを確認したが、捜査に関するコメントは差し控えている。この問題については18日の監査委員会で話し合う予定だという。
ミュンヘン検察は先週の時点で、シュタートラー容疑者の自宅を捜索したことを明らかにしていた。同容疑者が捜査に協力すれば、来週にも釈放するかもしれないとしている。
数日前にはドイツ当局が、VWに対して10億ユーロ(約1300億円)の罰金を科すと発表していた。