ポテチ袋に麻薬忍ばせ密輸、組織を摘発 豪州
(CNN) オーストラリア連邦警察などは12日までに、ポテトチップの袋などに違法薬物を忍ばせ豪州に密輸していた欧州諸国出身者の犯罪組織を摘発したと発表した。
学生や観光客を運び屋に仕立て、旅行カバンに隠匿したり郵送などの手段で末端価格で約240万米ドル(約2億6900万円)相当の薬物を持ち込んでいたとみられる。ポテトチップの袋の他、ワインの瓶やチリペーストの容器なども用い、コカインやエクスタシーとも呼ばれる合成麻薬MDMAを運ばせていた。
連邦警察や国境警備当局による半年にわたる捜査の成果で、11日には26歳のフランス人の男がシドニーで逮捕、訴追された。シドニーは同国で最大のコカイン消費地とされる。
連邦警察の声明によると、今回訴追された男は薬物流通の幇助(ほうじょ)などの罪に問われ、最大で終身刑判決を受ける可能性がある。一連の捜査に関連し、今年3月にはメルボルンでの薬物密輸などに絡み別のフランス人の男2人とベルギー人1人が逮捕されていた。3人はワインの瓶を用いてフランスから約20万7500ドル相当の薬物を持ち込んだ疑いがある。
この犯罪組織網には就労、観光や学生用のビザを持つ他の外国人8人の関与も判明し、今年4月に東部ニューサウスウェールズ州の捜査班に逮捕されていた。この際には様々な薬物1キロと現金で17万4200ドル以上が押収されていた。
豪州の地元メディアによると、犯罪組織はフェイスブック上に「豪州の野菜」と称する広告を載せ、実行犯が運ぶ薬物を異なる野菜ごとの隠語を使って知らせていたという。