被災地を酷暑が直撃、熱中症で死者も 西日本豪雨
(CNN) 記録的豪雨で甚大な被害を受けた西日本地域を、猛烈な暑さが襲っている。熱中症などで複数の死者が出ているほか、医師の手当てを受けるケースが相次ぐ。行方不明者の捜索や災害からの復旧も、より過酷な条件での作業を余儀なくされている状態だ。
気象庁によると、16日も朝から気温が上がり岐阜県の揖斐川(いびがわ)町では最高気温が39.3度まで上昇。岡山県倉敷市など豪雨被災地の複数箇所で今年最高を記録した。
海の日を含む3連休となった週末、共同通信の報じたところによると14日に6人、15日に2人がそれぞれ熱中症で死亡した。このほか数千人が暑さによる症状で医療手当てを受けたという。これらの人々の中には豪雨からの復旧作業を手伝うボランティアも含まれる。
西日本では先週、豪雨による洪水や土砂崩れで少なくとも210人が死亡した。16日の当局の発表によれば、依然として19人が行方不明。捜索・救出作業には6万4000人が動員されている。
現在数千人が避難する避難所はエアコンを完備しているとされるが、倉敷市の避難所の写真には人々が扇風機にあたる様子が写っている。依然として電力や水道が復旧していない家庭は数万世帯に上る。
CNNの気象学者は日本の現在の気温について、多くの都市で平年を4~7度上回っていると指摘する。
今回の豪雨では、犠牲者の7割が60歳以上の高齢者だった。
豪雨でたまった水は、感染症の病原体や有毒な化学物質を含んでいる恐れがある。これらの水につかった泥や建物が高温多湿の状態にさらされればカビなどが繁殖し、新たな健康被害を引き起こす可能性も出てくる。