ムガベ前大統領、「与党候補に投票せず」 ジンバブエ大統領選で
ジンバブエ・ハラレ(CNN) アフリカ南部ジンバブエのムガベ前大統領(94)は29日、首都ハラレの自宅で記者団に対し、翌30日に実施される大統領選で、以前所属していた与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU―PF)の候補には投票しない考えを明らかにした。
ムガベ氏は昨年11月に事実上のクーデターで大統領職を追われるまで、約40年間にわたりジンバブエのかじ取りを行っていた。
ムガベ氏は「私はZANU―PFには投票できない。わたしを今のような状況に追い込んだ人たちには投票できない」と述べ、最大野党・民主変革運動(MDC)のチャミサ議長に投票する可能性を示唆した。
ムガベ氏はまた、チャミサ議長には会ったことがないとしながらも、チャミサ議長が選挙で勝利した場合には会いたいとの意向を示した。
候補者名簿に自身の名前がないことについて記者団から尋ねられると、「それが現実だ。苦しいが、それが現実だ」と答えた。
ムガベ氏は1960年代にZANU―PFの創設にかかわり、ジンバブエが1980年に英国から独立した後は37年にわたり政権を担ってきた。
昨年11月にムガベ氏が退任してからは、ムナンガグワ氏が大統領職を引き継いでおり、今回の大統領選にも出馬する。