エルサルバドル、台湾と断交 中国とは国交樹立
北京(CNN) 中米のエルサルバドルは21日、台湾との国交を断絶することを発表した。過去3カ月で台湾と国交を絶つ国はこれで3カ国目。
中国の王毅(ワンイー)外相は同日、北京でエルサルバドルのカスタネダ外相と会談し、公式の外交関係を樹立する共同宣言に署名した。
この数日前、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は外交関係のある中南米の国々を訪問していた。現時点で台湾と国交のある国は17カ国。今年5月にはアフリカのブルキナファソと中米のドミニカ共和国が台湾との国交を断絶した。
台湾外交部(外務省に相当)は同日、台北で緊急の記者会見を開き、現状に対する「遺憾の意」を表明。エルサルバドルの方針転換は、大規模インフラ計画の支援や与党への選挙協力といった度重なる要請に台湾側が応じなかったことが影響しているとの見方を示唆した。
エルサルバドルのサンチェスセレン大統領は20日にテレビで演説。台湾と断交し中国と国交を結ぶ今回の決定について「正しい方向への一歩であり、国際法や国際関係の原則、避けられない時代の趨勢(すうせい)に合致したものだ」と強調した。