子連れ議員の採決認めず、議会の問題浮き彫りに ドイツ
(CNN) ドイツ中部テューリンゲン州の議会で、生後6週間の子どもを連れて採決に臨もうとした議員が退場させられる出来事があり、子育て中の議員の直面する問題が改めて浮き彫りになった。
テューリンゲン州のマデレイン・ヘンフリング州議会議員(緑の党)は8月29日、生後6週間の子どもを抱いて、採決に臨もうとした。
ところが議長はヘンフリング議員に対し、議場に乳児が入ることは認められていないと通告。審議は30分間中断され、この問題への対応が協議された。
テューリンゲン州の州法では、乳幼児の議場立ち入り禁止は明記していない。
それでも議会諮問委員会は最終的に、ヘンフリング議員が子どもを連れたままで採決のため議場に入ることは認められないと判断した。
テューリンゲン州議会に保育施設はない。ヘンフリング議員は翌日、母親同伴で現れ、同議員が採決を行っている間は母親が子どもの面倒を見た。
ヘンフリング議員はCNNの取材に対し、子連れの採決を認めなかった議長の判断について、「典型的な高齢男性の考え方。違う考え方の男性もたくさんいるけれど、まだ母乳を飲んでいる生後6週間の子どもをベビーシッターに預けろというのは、母親にとってあまりに非現実的。子どもを持つとどんな問題があるかを彼は分かっていない。この年齢の子どもはいつも寝ているので、連れて来るのが一番簡単なのに」と批判した。